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Omslag : Dick Bruna

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 昨年7月の大阪を皮切りに、今年6月の新潟まで全国を巡回しているディック・ブルーナ展。私も昨年、天保山のサントリー・ミュージアムまで出かけましたが、夏休み期間中ということもあって、親子連れ、あるいは孫とおじいちゃん・おばあちゃんから、学生のカップルまで、幅広い年代層のお客さんで、大盛況でした。

 ミッフィー絵本を生み出す以前から、膨大な数のペーパーバックの仕事——父親が経営していた出版社からの、主に大衆小説本のブック・デザイン。いわゆる「ブラック・ベア・シリーズ」——をブルーナさんが手がけていたことは、1992年に出た『ディック・ブルーナの世界 パラダイス・イン・ピクトグラムズ』(エラ・ライツマ文/今江祥智訳・駸々堂出版刊—何度読み返したことでしょう!)などで知ってはいましたが、その実物がじっくり見られたのは今回が初めてで、ひじょうに実りの多い展覧会でした。
 
 写真下は、今回の展覧会図録ですが、どうしても各図版が小さくならざるをえず、いささか残念な思いをしていたところ、半年近くたって、その時代専門の作品集(写真上)をようやく入手できました。ブルーナさんのデザインしたペーパーバックの、おそらくほぼ全てが網羅されている、とても貴重な本です。50年代初期(ディック・ブルーナ20代なかば)からおよそ20年間にわたるその仕事の中には、江戸川乱歩作品集(1961年)やトーベ・ヤンソンの「ムーミン」シリーズ(1970年代)のオランダ語版本なども含まれていて、出版史的にも興味深いところです。
 
 【写真上】
 ZWARTE BEERTJES  Book Cover Designed by Dick Bruna
 編集/グリフ.  2003年8月刊/株式会社オノーレN.Y.
 デザイン/柳本 鈴香(グリフ.)
 ※これ、家に帰って中をじっくり見るまで、てっきり洋書だと思っていたんですが、日本でつくられた本(発行はニューヨーク)なんですね。
 【写真下】
 ディック・ブルーナ展 ミッフィー、ブラック・ベア、そのシンプルな色とかたち(展覧会図録)
 発行/朝日新聞社2003-2004   表紙デザイン/groovisions
 
 じっさいのところ、展覧会会場でもブック・デザインの仕事を集めたコーナーは、原本がびっしり並べられていて、ひとつひとつを丹念に観ていくには少々骨の折れる作業でした。それだけに、自宅でこころゆくまで各作品を眺めていられるのはとてもありがたいです。バイオグラフィを含む全体像の把握には図録を、ブック・デザイナーとしての仕事ぶりを確認するには ZWARTE BEERTJES をと、それぞれ使い分けると便利そうです。
 
 ※このエントリのタイトルは、オランダ語で「表紙:ディック・ブルーナ」の意。
 
【参考】展覧会日程
    展覧会紹介

2004 02 22 [design conscious] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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comments

島田と申します。
そちらのホームページの2004 2月22日に出ている「ZWARTEBEERTJESbook coverdesigns by dickbruna」
を私も買いたいのですが
出版社やISBNコードなどを
教えていただけないでしょうか?
よろしくお願いします。

posted: (2004/12/17 17:43:18)

>島田さま

コメントありがとうございます。
この本、ISBNがどこにも載っていないんです。
発行は本文にも記載したように、(株)オノーレN.Y.です。
いま検索してみたところ、通販で取り扱ってる書店がありましたので、ご紹介しておきます(他にもあると思いますが、取り急ぎ)。

ユトレヒト
http://www.utrecht.jp/genre/?g=15

posted: (2004/12/17 22:42:04)

 

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