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BRUTUS/KYOTO THROUGH BLUE EYES

 BRUTUSNo.545(4月15日号)は京都特集。ちょっと前にはクロワッサン別冊でも京都を特集しているんですけど、ひょっとしてネタにお困りですか>マガジンハウス(笑)。
 そんなこたぁないか。

 
 京都にずっと住んでいても、こういう雑誌に載るような場所にはまず行かない。いや、ずっと住んでいるからこそ行かないのかな。だって、日常生活には俵屋なんて関係ないもん。龍安寺の石庭も見たことないもん。島原に唯一残ってる置屋なんて知らないもん。…まあ、特に今号のBRUTUSの場合は切り口が「外国人の目を通して見たKYOTO」なので、記事も写真も〈外からの目線〉の度合いが限りなく高いっていうのはあるんですけど。


 夏は暑いし冬は寒いし町は狭いし道はボコボコだしで、京都は暮らしにくい街です。それに盆地特有の閉塞感(気候も人の気質も)は、合わない人にはとことん合わないでしょう。ただ、雑誌などの京都特集で、この「暮らしにくさ」「閉塞感」を皮膚感覚として正しく取り上げたものを、わたしはあまり見たことがない。「一見さんお断り」「京のぶぶ漬け」なんかがよくネタにされるけど、「一見さんお断りの店」はともかく「ぶぶ漬け」なんて言ったことも言われたこともないぞ、あたしゃ。気に入らぬ客を早く帰したいなら、もっとねちねちとやりますです(^^; 。




 醍醐寺でカルティエ展(ちょっと面白そう)だとか、嵐山吉兆でメシを食う(これは別に…いいや)とか、笑えるくらいハイソでセレブなBRUTUS京都特集なんですが、そんな中にまぎれて、妙に異質なコーナーがひとつだけありました。それが92〜93ページの「The Kyoto Safety Guide ひさうちみちおの京都安全相談室。」

●Can you ask for anything on an Ema?
 絵馬にはどんな願いごとを書いてもいいのですか?

●How powerful are Kyoto's Buddhist priests?
 京都のお坊さんはどれくらい偉いのですか?

●Are people ever attacked by wild animals in Kyoto?
 雅な京都で怖い動物に襲われるなんてあるんですか?

●What kind of foreigners do Kyoto people like?
 京都で好かれる外国人になるにはどうしたらいいでしょう?


 以上4つの「質問」にひさうちセンセが絵と文で答えるという、この企画にはニヤニヤ。特に最後の質問に添えられた「30年前の京都の外人さん」と「今の京都の外人さん」の比較図は爆笑ものであります。さっすがひさうちハン、よぉ見てはるわぁ。
 ところで、ひさうちみちおのあの「律儀に閉じた描線」を見るたび、ねちっこさと湿度の高さとうっとうしさという点で〈これこそ京都の伝統工芸!〉って思うんですけど、いかがでしょう。

2004 04 01 [living in tradition] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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