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マリア・パヘスは深化している(1)
マリア・パヘスが自身の舞踊団 Compañía María Pagés を率いて3度目の来日公演を行っている(ツアー日程の詳細はテイト・コーポレーション参照)。今回は、完全版としては世界初演となる新作『SONGS BEFORE A WAR』を引っ提げての登場だ。
ちなみに、これまでのマリア・パヘス舞踊団の来日公演内容は以下の通り。
●2001年2月24日〜3月4日(東京・愛知・大阪)
『ラ・ティラーナ〜プラド美術館の亡霊 La Tirana, El Fantasma del Museo』
●2002年9月21日〜10月4日(東京・栃木・宮城・静岡・大阪・愛知・広島・福岡・熊本・長崎)
『アンダルシアの犬 El Perro Andaluz, Burlerías』『フラメンコ・リパブリック Flamenco Republic』
●2004年5月14日〜5月23日(愛知・大阪・東京・群馬・神奈川)
『SONGS BEFORE A WAR Canciones Antes De Una Guerra』『フラメンコ・リパブリック Flamenco Republic』
『ラ・ティラーナ〜プラド美術館の亡霊 La Tirana, El Fantasma del Museo』
●2002年9月21日〜10月4日(東京・栃木・宮城・静岡・大阪・愛知・広島・福岡・熊本・長崎)
『アンダルシアの犬 El Perro Andaluz, Burlerías』『フラメンコ・リパブリック Flamenco Republic』
●2004年5月14日〜5月23日(愛知・大阪・東京・群馬・神奈川)
『SONGS BEFORE A WAR Canciones Antes De Una Guerra』『フラメンコ・リパブリック Flamenco Republic』
5月15日の大阪公演に行ってきた。前回の公演からわずか1年半なんだけど、おや、顔が変わったな、と思った。『リヴァーダンス Riverdance 』の頃からすでに貫禄充分といえば言えたが、さらに押しが強くなった感じ。
あいかわらずタフである。この人にはスランプなんてないんじゃないか、調子の悪いときなんて一度もないんじゃないかとさえ思わせられる。そういえば Riverdance 2000 の千秋楽(2000年12月17日・大阪城ホール)、長い長いアジア・ツアーも今夜でおしまい、という最終公演でも、他の出演者が異常にハイテンションで半ばお祭り騒ぎ状態だったのに、マリア・パヘスだけは普段通りのプロフェッショナルなステージを見せてくれたのを思い出す。彼女のコンセントレーションは本当に驚異的だ。
一昨年に続き2度目の公演となった『フラメンコ・リパブリック』は、美しい衣装やマントンと、アバニコやバストンなどの小道具をフルに使ったリズムの応酬で、誰にでも楽しめる作品。マリア・パヘスのカスタネットが存分に堪能できるのも嬉しい。彼女のカスタネットといえば『Riverdance』ラジオ・シティ・ミュージック・ホール版ヴィデオでの、アイリーン・アイヴァースとのかけあいが有名だが、リヴァーダンス以後も交流があるふたりだけに、いつかまたステージで共演してくれたら嬉しいなあ。
ついでながら、今回の公演パンフレットは作品内容に一歩踏み込んだ解説がついていて、読み応えがあった。『共和国 Republic』という語がスペイン人にどういうイメージをもたらすのか、エンターテインメント作品と言って差し支えのない『Flamenco Republic』の中に、かすかに仕組まれた政治的な一面について、特に私はスペイン史は全く無知なので、高場将美さんの文章には教えられることが多かった。
さて、新作『SONGS BEFORE A WAR』についてだが、コレを書いている現時点ではまだ日本公演は始まったばかりなので、詳しい感想は全日程が終了する一週間後にアップすることにしよう。
あえてひとことだけ書くなら、本エントリのタイトルである。
マリア・パヘスは深化している。
…続く。(本当か!?)(笑)
【5/24追記】続編をアップしました。マリア・パヘスは深化している(2)
2004 05 17 [dance around] | permalink
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