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久しぶりにDVD

dawg_grappelli.jpg

 たまにしか行けないショップというのは楽しい。本屋もそうだが、CDショップでも「その店ならではの品揃え」をゆっくり眺められるありがたさは、やはりなにものにも代え難い。
 ここ数ヶ月、とくに欲しいCDもDVDもなかったのでその方面はおとなしくしていたのだが、久しぶりに行った梅田ナカイ楽器のブルーグラスコーナーを見ていたら、面白そうなものがたくさん並んでいるではないか。うぉぉぉおおお。その場でフリーズしてしまいました(笑)。
 さんざん迷い悩んだ末、2本購入することにした。今月はもう財布もそうとう苦しいんだけど、今度いつこの店に来られるかわからないからなあ。それにしても、輸入ものではなく日本盤でこういうタイトルが出ているなんて、まったく知らなかった。いやあ、びっくり。
 
【写真左】
グレイトフル・ドーグ ガリシア&グリスマン
ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント/2003年
TSDD-32945   81分/Region 2

 原盤DVDは2001年に出ていたようである。ジェリー・ガルシアが亡くなったのは確か1995年だから、ここに収録されているライヴ映像は当然それ以前のものだろう。
 盟友ディビット・グリスマンとの共演CDは何枚出ているのだろう。グリスマン自身のレーベルAcoustic Discからは4、5枚くらい出していなかったか。
 パッケージに挟み込まれた解説によると、このヴィデオはグリスマンの娘であるギリアン・グリスマンが撮ったホーム・ヴィデオを元にしているそうだ。ということは、インサイダーなシーンなども期待できるかも。同題のCDもあるそうだが、私は未聴。そのうち探してみようっと。
 DVDの曲目リストによると〈The Thrill Is Gone〉や〈Grateful Dawg〉、〈Dag's Walts〉〈Arabia〉などふたりの共演第一作《Garicia/Grisman》(Acoustic Disc ad-2,1991年)からのナンバーが多そうだ。
 オールド・イン・ザ・ウェイ時代の話も出てくるようで、観るまえから楽しみ楽しみ。
 
 
【写真右】
Stéphane Grappelli A Life in the Jazz Century
ユニバーサルミュージック/ビクターエンタテインメント/2003年
UCBU-1002/3  132分+115分/Region1,2,3,4,5,6

 イギリスでテレビ放映用に制作されたドキュメンタリーとのこと。グラッペリが亡くなる前年(1996年)に収録されたインタビューも交えつつ、20世紀を生き抜いたジャズ・ヴァイオリンの巨人の全貌を解き明かしてゆく、らしい。なにしろDVD2枚組、計4時間を超える大作である。それなりに腰を据えて観なければ、という気にさせられる。
 グラッペリといえば、ジャンゴ・ラインハルトと組んだフランス・ホット・クラブ・カルテットは言うまでもないのだが、後半生のさまざまな音楽家との共演も忘れることはできないだろう。どなたかグラッペリのディスコグラフィを作っている人はいるんだろうか、なにしろお相手の人脈が驚異的に幅広すぎるのだ。上のグリスマンとも一緒に演っているし、私の家に転がっているだけでもクラシック・ヴァイオリンのメニューインからアイリッシュ・フィドルのフランキー・ゲイヴィンまである。ホントにこのジイさんすげえなあ、とレコードやCDを見つけるたびに、感嘆していたものだ。
 
 
 本なら電車の中でも布団の中でも読めるが、DVDはまとまった時間を作るのが大変でもあったりする。2タイトルとも、この夏じゅうにはぜひ観終えたいものだが、さあてどうなるかな。

2004 07 19 [face the music] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

「face the music」カテゴリの記事

comments

はじめまして、グラッペリといれて検索をしていたらたどりつきました。
グラッペリファンの学生です。

アイリッシュフィドルのフランキー・ギャビンとアルバムを出していたのですね……知りませんでした。
(今調べたら曲目リストをみつけましたChicagoやDanny boyを弾いてるもので合っていますか?)

posted: サングラス (2008/01/21 10:38:35)

 はじめまして。コメントありがとうございます。
 フランキーとの共演盤は、わたしの手持ちでは Frankie Gavin 2003-2004 Collection という4枚組CDで、その4枚目がまるまるグラッペリとの共演ライブ盤です。レコード会社名も品番も載ってないので、プライヴェート・プレスのたぐいなんでしょうか。いつ・どこでのライブなのかもよくわかりません。

 ともあれ、トラックリストを掲載しておきますね。
《CD4-The Grappelli Era》
01.The Kerry Dances
02.Danny Boy
03.Way too Jazzy - The Blacksmith's Fancy
04.Mná na hEireann
05.Fascinating Rhythm
06.Whistling into Chicago
07.Stephane's Medley(Stephane's Piano Solo)
08.Sweet Gerogia Browne
09.Farewell to Erin

 日英米のAmazonには載ってなさげですが、アイリッシュ音楽方面の専門ショップでなら入手できるかもしれません。
http://www.allcelticmusic.com/music/59194c5e-f86f-102a-8020-000f1f67beb1/2003+-+2004+Collection.html

posted: とんがりやま (2008/01/21 23:55:15)

丁寧にありがとうございます!
日本のamazonを調べてみたところ見つけました
さっそく注文してみました。

グラッペリがピアノを弾いてる曲もあるみたいですね。
Chicagoなどとても好きな曲なのですが
どんな演奏なのか気になりますね。
もしよろしければこの曲やアルバムの感想などを教えていただけないでしょうか?

posted: サングラス (2008/01/23 23:32:39)

 おお、Amazon.JPにありましたか。それは失礼しました。

 グラッペリのピアノは、わたしはそれまであまり聴いたことがなかったので、このディスクの演奏は印象に残ってます。タイトル通り何曲かをつないだメドレーですが、わたしが聞き覚えのあるメロディは最後の1曲、でも曲名が思い出せない…(><)たぶん古い古いミュージカル・ナンバーだったと思うんですが(汗)。
 そのピアノ・ソロも聴き応えがありますが、マイ・フェイバリット・トラックは[08]の〈スイート・ジョージア・ブラウン〉かな。かなりゴキゲンな演奏です。
 冒頭にグラッペリの挨拶が入ってたりするなど(なんて言ってるのか聞き取れませんが)随所に面白いアルバムなんですが、一曲一曲があっという間。通して聴いてもわずか40分足らずで、ああ、もっと聴いていたいっ、というところで終わってしまうのがなんとも…って、つい贅沢なことを言いたくなってしまいます。

posted: とんがりやま (2008/01/25 0:30:03)

なるほど!
ピアノはいつものメドレーだと
多分、Time after time/two sleepy people/satin dollだと思います。
東京でのライブだとthese foolish things/the end of love affair/satin dollでしたが
どちらにしても最後はsatin dollですね。(ラ~ソラ~ソラ~ラ~ソラ、シラシラシ~シ~ラッシ~♪というメロディです)

Sweet georgea brownはもしかして
Gavinのソロがほとんどアドリブをとれずに同じテーマを2、3コーラスくらい繰り返し続けてるやつでしょうか?4バースもちょっとうまくいってなかったりする・・・
それはDVDで持っています。

あとKerry danceはこれと同じ演奏なのでしょうか?
http://www.youtube.com/watch?v=7QZiFmOe4Mo

何度も何度もすみません、すごく気になってしまい・・・

posted: サングラス (2008/01/25 19:30:06)

 そうそう、〈Satin Doll〉でしたっ! …って、それならミュージカルっつーよりエリントン・ナンバーですよね。なんともいいかげんなことで申し訳ないです(^^;)

 〈Kerry dance〉はYouTubeのと同一ヴァージョンですね。CDではこの演奏の前にグラッペリのMCが2分近く入っております。

>Sweet georgea brownはもしかして
 おそらくそれだと思います。わたしは映像を見たことがないので詳しい状況は定かではないですが、グラッペリのソロで観客の歓声がひときわ高くなってたりして、ずいぶんノリノリだなぁと想像を(勝手に)膨らませておりました。
 ちなみに、そのDVDのタイトルは何でしょう?

posted: とんがりやま (2008/01/26 0:52:22)

ありがとうございます

DVDはgoogleで
「frankie gavin dvd live」と入れて検索すると出てくる
日本人の方のブログを見て知りました
(ディスクユニオンのトラディショナル・ルーツ館にあると聞いて
すぐに買いに走りました。先週買いにいったときまだ棚に在庫がありました。)

Sweet Geogia Brown、Farewell to Erin、The Kerry Dance、
の三曲にだけグラッペリが出てきます。
あとは全てフランキーギャヴィンのライブや休暇の映像ですね。

posted: サングラス (2008/01/26 11:03:11)

 おおお、ありがとうございます。
 最近はCDやDVDはとんとご無沙汰なんですが、久しぶりに色々聴いて(&観て)みたくなりました。
 タムボリンのカタログに載ってるかな?

posted: とんがりやま (2008/01/26 21:59:40)

 

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