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とびだしちゅうい?誰に?

 
 都心ではあまり見かけないかもしれませんが、ちょっと郊外へ行くと、通学路の交差点に子供の絵をくりぬいた看板が置かれています。その図柄は地域ごとあるいは学区ごとに違っていて、大量生産あり手作りありでそれぞれ個性があって面白いですよね。私もできるだけ写真に撮るようにしています。
 
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 …いやはやみなさんお好きですねえ(笑)。
 
 
 さて、そんな「飛び出し坊や」あるいは「飛び出し嬢ちゃん(って言うのかナ)」の、ま、一般的なスタイルはこんな感じでしょうか。いまは絵の上手・下手は問わないことにしますね。
 

0412_00

 
 
 なかには、おいおい、そりゃお前だって良くないだろ、という図柄もあります。
 
0412_01

 
 手に持っている黄色い物体は、たぶん、本でしょう。最初なにを持ってるのかさっぱりわからなかったんですが。ていうか、こういうよくわからない図柄を交差点に置かれると、ドライバーにしてみれば気になってしまってかえって事故の元になると思うんですが、「看板作者」さんたちはそのあたり、たぶんおかまいなしであります(つーかボランティアだし)。なんというか、ある意味ラジカルな思想だなあ。
 
 で、上の少女。本読みながら歩いてちゃ、そりゃ危ないって。もっとも、これで交通事故が起こっても、前方不注意ってことでドライバーの方が悪いことになってしまうんでしょうけどね。余談ですが、私が走行中このコをはじめてみたとき、「流し目なんかしてずいぶん色っぽい絵だよなあ」などと思ってしまいました。写真に撮ってよく見ると、単に<おめめキラキラ>を表現してるだけなんですけど、瞳のなかの上の方の白い部分をですね、まぶたを半分閉じてる、というふうに思って見直してみてください。…ね、なんだか「うっふん」してるように…見えませんかそうですか orz。
 
 
 …ええと、というわけで、このテの看板は、ふつうはドライバーに向けた警告なんでありますね。はたしてどこまで効果があるのかどうかはしらないけれど、この人形看板がある周辺は通学路なんだな、学校が近いんだな、ということくらいは、誰もがなんとなく認識しているはずです。それで実際に誰もが徐行運転するかどうかは、これまた今は問わないことにしますけど。
 
 
 では、こんな絵柄はどうでしょうか。
 

 

0412_02

 
 怒る少女。で、問題は、この少女はいったい誰に向かって怒っているのか、ということです。
 この写真ではわかりにくいと思いますが、実物はそうとう低い位置です。小学生低学年の目線にちょうどいい高さに設置されているのです。つまり、彼女は明らかに「飛び出す子供」を睨みつけているのですね。ドライバーに注意を喚起するというより、むしろ通学する子供たちの方に注意を呼びかける、これはちょっと珍しいパターンかもしれなません。日本の通学路を、なぜに金髪の女の子が見張ってなきゃなんないのかは、これもまた今は問わないこととします。…なんだかさっきから不問に付してばっかだなあ(笑)。
 
 
 ところで、上の絵の反対側はこうなっています。
 
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 不意の飛び出しによって「惨事」が起こってしまった。あらまあどうしましょう、という図…だと思います。
 
 で、これはいったいダレに向けてのメッセージなんでしょうか?
 
 どう見ても、この絵は単に「目撃者」ではないですか。
 はねられた人も、はねた人も、どっちも痛い。けれど、それを目撃してしまったワタシだって痛いんだよー。だから「とびだしちゅうい」しようね、と言ってるような気がします。てか、そうとしか考えられません。まず救急車を呼べよ、って言いたくなりますが、気が動転している時って、ただただオロオロしてるばかりでしょうから、この絵は正しく「リアリズム」なんでしょうね。
 
 事故の当事者ではなく、第三者の気持ちに立って表現された「飛び出し注意喚起看板」。…ううむ、なんというか、深いですなあ。
 

2004 12 20 [funny face] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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