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ドイツのフォーク・ミュージック?

  

BavaRio

 
 そういえば、ドイツってよくわからない。私は「ワールド・ミュージック」や世界の民族音楽なんかを好んで聴いているから、それぞれの国のイメージは音楽を通じて形作ってるクセがついてるのだが、ドイツものってほとんど持ってないからあの国の輪郭がどうもよく掴められないのだ。スポーツなど他のジャンルに興味があればそちらから攻めるという手もあるんだけれど。あ、そういえば絵画なんかもあまり知らないな。
 ヨーロッパに限っても、自分ちのCD棚にないものとしてはスイスやルクセンブルグをはじめ他にもあるんだけれど、たとえばスイスといえばヨーデル、みたいな(どこまでリアルなのかどうかは別にして)一般的にイメージされる音楽があると思う。でも、ドイツって、そういう部分にはぽっかり穴が空いている気がするのだ。すぐに思い浮かぶのって、せいぜい『ビア樽ポルカ』くらいだろうか。あ、ウテ・レンパーは好きですけど、ここはあくまで伝統的な音楽、という枠内での話。
 
 かろうじて「これはドイツのフォーク系音楽?」と思えるCDは、私はこの一枚しか持ってない。もちろん、これだけでドイツのルーツ音楽を語ろうとするほど私は度胸が据わっていないし、第一ブックレットに何が書いてあるかもさっぱり読めないから、これが「ドイツならではの伝統音楽」である確証など全く持ち合わせていないことを、あらかじめお断りしておきます。
 
●Maschkara
 BavaRio
 Intercord, INT 845.168, 1991年
 
 全12曲。BavaRio というのがグループ名だろう。クレジットはちゃんと記載されているが、たとえば使用楽器名からしてさっぱり分からない。
 
 Lothar Lägel:Zither, Raffele
 Sepp Waldmann:Pedal-Hackbrett
 Uli J. Messerschmidt:Kontra-Baß
 Marcio Alvis:Percussion, Stimme
 Wolfgang Netzer:Cavaquinho, 6/7-saitige Gitarren, Viola Caipira
 
 Gastmusiker:
 Klaus Kugler:Tuba
 Stefan Precht:Fagott
 
 かろうじて楽器の姿がイメージできるのは、チターとコントラバス、パーカッション(CDを聴く限りでは、一般的なドラムセットくらいしか分からないけど)。そしてゲストミュージシャンのチューバとファゴットで、あとの楽器は読み方はもちろん、いったいソレがなんなのか、さっぱりだ。ジャケット写真を見ると一人は4弦のウクレレのような(ていうか、大きさといい形といいウクレレそっくり)弦楽器を抱えており、また別の人物は、釣り竿みたいな長い一弦琴(丸い共鳴胴が付いているもよう)を手にしている。これもドイツの伝統楽器なんだろうか。うーむ。
 
 このアルバム、肝心の音楽は全曲インストゥルメンタルで、チターの涼しげな音色がなんとも上品で心地いい。半分近くはラテン・リズム。全体の雰囲気としてはディビッド・グリスマンの「ドーグ」やストリング・ジャズと共通する要素も少なくないように思う。ま、「ドーグ」って言っても一般的によく知られたジャンルでもないから、この説明でおわかり頂ける人はあまり多くないと思いますが (^_^;)。楽曲は、ほとんどカンでしかないけれど、オリジナル7割のトラディショナル3割、という感じ。
 
 
 うーん。今さらだけれど、音楽を言葉にするのってやっぱり難しいな。ふだん音楽を語るときって、音楽そのものよりもその周辺の情報を語って、それでなんとなく<わかった>ような気分になっているんだろうな(いや、あくまでも私の場合は、ですよ)。
 ちょっと話が逸れるけど、外国の音楽の日本盤にどうして必ずといっていいほど<解説>が付くのか、その理由は「不安になるから」だという気がする。「熱心な洋楽ファン」になればなるほど、解説などかえって邪魔になって輸入盤に向かうのかもしれないが(輸入盤を購入する人は、必ずしも値段が安いからという理由だけではないと思う)、未知の音楽に出会うときは、やはり「それが何であるか」の概要くらいは知っておきたい、というのがおそらく一般的なんだろう。ま、「それが何であるか」を知ったからと言って音楽そのものとは全く関係がないでしょ、という考え方もある筈なんだけど、ふつう、なかなかそうはできない。
 美術展の展覧会場で、肝心の絵画作品よりもその脇に付けられた小さな解説パネルの方に人が集まるのと同じことなんだろう。あ、そう考えると、ワタシは絵を観るのは解説不要でどんどん楽しめるクセに、なんで同じ態度が音楽でもとれないのかな、という気になってきたな。うむむ。
 
 
 …とかなんとか書きつつ、このグループのことならまかせとけぇ、って方がいらっしゃいましたら、コメントあるいはトラックバックなど、ひとつよろしくお願いしまーす、というオチなのでした。いや、ちゃんと公式サイトだってあるんだから、翻訳ソフト使うなりして自分で調べろよ、ってツッコミ受けそうな気もするんですが (^_^;;)ゞ。
 

2004 12 13 [face the music] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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comments

東京の方でアイリッシュフィドルをやっているものです。
2002年末まで6年半ドイツに住んで、民族音楽系の人たち
との交流もありましたのである程度の情報は提供できる
と思います。

民族音楽については、いわゆる「ブラスバンド」系が
ほとんどです(ビアホールで「ブンチャ・ブンチャ」と
やるような感じ、これにたいてい歌い手が加わって
ビアホールや結婚式、その他のイベントを営業して回って
いるようです。

感じとしては日本の演歌に近いものがあります(たとえば
衣装が金ぴかだったり、シナを作ったり・・・・)。

このほかに、各地域で昔からのブラスバンドは残っている
ことが多く、この活動は活発です(創立1700年代なんて
いうバンドがざらにあります)。

残念なことに、本当の意味での民族音楽、すなわち普通のおじさん、おばさんが自ら演奏あるいは歌うという音楽としては
かなり廃れてしまっているというのが現状です。

一部の愛好者の間で細々と行われている状況です。

もし、お答えできるようなことがあれば遠慮なくおっしゃって
ください。ドイツ語もある程度ならわかります。

椎野

posted: (2004/12/18 23:51:53)

椎野様

ご丁寧なコメント、本当にありがとうございます。日本で大型輸入CD店がこれほどたくさん展開していても、なかなか出会えない音楽ってまだまだたくさんあるんだなあ、とつくづく思う昨今です。

>かなり廃れてしまっているというのが現状です。
>
>一部の愛好者の間で細々と行われている状況です。

たとえ細々とでも、完全に廃れてしまったのではないというのはなんだかホッとしますね。そういう種類の音楽で、比較的入手しやすいCDなどご存じでしたら、ご教示いただければ幸いです。ぜひ聴いてみたいものです。

それと、本文中に記載した楽器で、なにかご存じのものはありますでしょうか?

posted: (2004/12/19 1:23:58)

 

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