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古代エジプト文明展

 

egypt3000

 
●古代エジプト文明3000年の世界展
 World of Ancient Egypt

 The Egyptian Antiquities in Japanese Collections
 京都展:京都文化博物館 2005年2月2日-3月21日
 東京展:古代オリエント博物館   2005年3月27日-5月8日
 浦添展:浦添市美術館  2005年5月21日-6月26日
 鹿児島展:鹿児島県歴史資料センター黎明館  2005年7月15日-9月4日

 いやはや、すごいです。何がすごいって、この展覧会、すべて日本各地の美術館や博物館の収蔵品ばかりで構成しているんですね。「個人蔵」というのも少なからずあってそれにも驚いたんですが(普段はどこにどうやって保管されてるんでしょう)、とにかく日本国内にあるモノを集めてくるだけでこれだけ充実した展覧会ができるというのは、実は相当なコトなんじゃないかと。
 会場構成やディスプレイ・デザインもよく出来ていて、とても楽しめました。まあ、いきなり「死」からはじまって、ミイラ被いや埋葬品や墓の内部の実物大複製がずらずらっとあって、さすがに面食らうというか少々不気味ではありましたが(笑)。でも、次のコーナーは「再生(豊穣)」で、それまでの黒一色だった壁面の色がいきなり明るい赤褐色に替わり、ほっとすると同時に楽しい気分にもなって、こういうところの演出というかデザイン的な見せ方は単純かつ明快で、うまいなあ。
 
 途中で一度、最後に一度、短いビデオを放映してるんですが、それがBGMなし・音声なしというのにも好感。ああいうビデオの音声って、別の場所を見ている人にはけっこう耳障りなんですよね。最近の展覧会によくある「音声ガイド」のオプションサービスを利用している人にとってもそうでしょうし、私のようにただ黙って見ているだけの人にとっても、余計な音が聞こえてこないというのは、目の前の展示品に集中できてとてもよかったと思います。もっとも「音がないとさっぱりわからん」と係員に文句を言ってる方も目撃しましたけれど。
 
 ミイラ棺やエジプト文字入りのパピルスや神像など、古代エジプトならではの展示品ばかりで興味深かったんですが、個人的にはカタログ95番「弓を射る王のレリーフ」が好きかな。シャープな美しさがあって、立ち去るのが惜しかったです。つーても、コレ家にあっても困りますが(笑)。
 
 これは京都会場だけの企画なのかどうか知らないけど、別室で、当然レプリカものでしょうけど首飾りなどの装飾品や衣装を身につけて記念写真を撮ろうとか、包帯巻いてミイラになってみよう、とか、ヒエログリフを書いてみようなどの体験コーナーもあったりして(しかしミイラの格好で棺に入るって気分はどうよ・笑)、カップルや家族連れでにぎわっておりました。
 京都展は入場料が1,000円でした。いやコレはお値打ち価格ですよ奥さんっ。
 
 出口で図録やらお約束の関連グッズやらを売っていて、さすがに古代エジプトとなるとスーベニアも豊富というかマーケティングがしっかりしてるというかツボを心得ているというか(かなりキッチュなモノもありまっせってヒニクも込めてますが ^^;)。で、むかぁし大英博物館で同じようなモノ買わなかったっけと思いつつ、ついついロゼッタストーンのミニチュア・ペーパーウェイトを買ってしまったのでした。も、文字が小さすぎて、読めねぇぞ。って、もとから読めませんけど(笑)。
 

2005 03 05 [design conscious] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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