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右見て左見てもう一度右見てそれから左見てさらに右見て…たら渡れません。
「いやホント、外に出たら七人の敵がいると言いますから」
「いつの時代の話だよ」
「ま、なんにせよ用心するに越したことはない、と」
「まあそういうことなんだけどさ、こういう子供って、
キョロキョロしないでまっすぐ歩きなさいッ!
ってふだん叱られてそうな気も」
「ははぁ、よそ見ばっかりしてる子ですね。いるいる」
「なんかすぐに別のものを見つけちゃったりするんだよな。
あ、あの店に新しいゲーム入ってるゥ、とか」
「角の佐藤さんち、こんな時間に見かけないクルマが停まってるわ。
ひょっとして奥さん不倫かしら、ウフフ。とか」
「なんだよそれ」
「家政婦は見た、ならぬ小学生は見た! と」
「そんなの観察してるあいだに信号が変わっちゃうよ」
「でもこの子、左右になんだか怪しい電磁波みたいなの送ってませんか」
「え? コレ首を振ってる動きを示す線じゃないの?」
「いやいや、コレは明らかに眼からなにか電波が出てますナ。
あ! ということは、コイツは恐怖の三ツ首少女!? きゃー」
「…キミとはやっとられんわ」
2005 03 07 [funny face] | permalink Tweet
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