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怪しい文具店

  
 データバックアップ用のCD-Rを買いに、近所のスーパーに行った。家電の大手チェーン店が出店してたはず…と思ったら、店をたたんでいた。ありゃあ。確かここにオープンしてまだ1年くらいじゃなかったのかな。最近のショップはサイクルが激しいねえ。
 で、その家電売り場の跡地には、なにやら怪しげな文具店がにぎにぎしくオープンセールをやっていた。
 
 なにがどう怪しいのかというと、この店、文具店とは言うもののハイテクOA関連商品などとは全く無縁。ワゴンいっぱいにジャポニカ学習帳が山積みになっていたり、もう30年くらいパッケージデザインが変わってないんじゃないかと思われるギターペイントの水彩絵の具があったり(♪お空の色はどんな色〜♪というCMソングを覚えている人はどれくらいいるんだろ)、そうかと思えばクラーク・ゲーブルの顔写真を一面にプリントしたパブ・ミラーやら、妙なウエスタン調の壁飾りやら、フラワー柄のでかい灰皿やら、なんつーか昭和40〜50年代にタイムスリップしたんじゃないかと思うくらい微妙にレトロな品揃えなんである。三丁目の夕日も真っ青である。違うか。当然、CD-Rなんてカゲもカタチもない。むしろCDラックならぬカセットテープ用のラックが堂々と売られていたりするのである。
 いやぁ、どこからどう見ても倒産した問屋の処分品の投げ売り市だわ。こんなオープンセールは初めて見たぞ。100均ショップですら裸足で逃げ出すに違いない。
 
 んで、みるからに怪しげな店内のあちこちになにげに並べてあったのが、各種キャラクター文具。キャラクターグッズというより、昔ふうにファンシー雑貨と呼ぶ方がふさわしいかもしれないが、これまた品揃えが微妙なんである。たとえば、これ。

DANGO3

 だんご3兄弟の塩ビ製バッグである。いつのヒット曲か覚えてます? はい、1999年ですね。
 きっと2010年頃にはモリゾー&キッコロも同様の運命に違いないのだが、この手のグッズって、今あえて探そうとするとかえって難しかったりするのである。そういう意味では貴重な一品ではある。
 同じ時期のものかどうかは知らないが、こういうのも見つけた。だんご3兄弟に便乗したかったんだろうか。てか、見つけたからってわざわざ買うなよ<自分。
JIJII3

 ちなみに、これはノートブックである。もうなんだか微妙すぎて笑えねー。
 
 そうそう、怪しいといえばこれもなかなか。
NUDEPEN

 MADE IN TAIWANのヌードボールペン。顔がそこはかとなく吉田戦車していてコワい。ちち、垂れてるし。しかも値札が張ってなかったので、店長がレジで適当に値段つけてたし(店長、しばらく商品を眺めていて、おもむろに「50円」と言ったのだ。開店記念セールで全品50%オフ、ということでつまり25円)。おトクなんだかどうなんだか、もはや誰にもわからん。
  
 
 …おげふぃんなのが続いたので、マジメなのをひとつ。
WDC1

 さてこれは何でしょう?
WDC2

 背面にはキーホルダーがついている。かなり小さいブツであることがわかってもらえるかと思う。
WDC3

 中を開くとこんな感じ。飛び出す絵本風にジオラマが出てくる。そんだけ。文具ですらない。しかしなんでワシントンD.C.。これ、ひょっとして何種類かシリーズで出ていたのかな。貿易センタービルが聳えるマンハッタンとかあれば、今見たら泣けるんだが。
 
 
 このショップには、キャラクターグッズの定番モノであるミッキーマウスやらスヌーピーやらミッフィーちゃんやらのグッズ(コップとかノートとか消しゴムとかカバンとか)も売っているんだけど、こういう店に置いてあるとどれもニセモノにしか見えないところがなんともはやである。
 で、そんな舶来モノ(笑)じゃなくて、世界に誇る日本オリジナルのキャラクター商品といえば、マンガ/アニメもの。こちらも種々雑多なグッズがワゴンの中に埋もれていた。

fancygoods

 ざっと掘り出してみた。これまた見事に昭和のオンパレードである。
ARARE1

 できたての新製品か?と思うくらいキレイなのが泣かせる。きっとどこかの倉庫にずっとずっと眠っていたんだろうと思うと、ますます泣ける。
ARARE2

 ちなみに、これはノートではない。切り抜いて遊ぶのである。全ページ着せ替えなんである。うーむ、あと30年くらい保存しておけば、ネットオークションで高く売れるかな。


 ハイテク関連グッズはない、と書いたけど、携帯ストラップなら山ほどあった。

bettystrap

 ぷぷっぴ・どぅ♪ ま、ベティ・ブープくらいレトロだと、かえっておしゃれっぽかったりするんだけど、
hatchstrap

 みなしごハッチってどうなのよ。しかもあまり似てねーし。店内には他に「いなかっぺ大将」もあったんだが、やっぱこういうのってTVアニメをリアルタイムに見ていた世代、ということは大阪万博を覚えている世代(みなしごハッチ、いなかっぺ大将ともに1970年放映)をターゲットにしているんだろうか。うーん。
 しかし、このふたつはまだいい。自分では絶対つけないが、友人が持ってる分にはまぁいい。どーにも許せないのはコレ。
oscalstrap

 ベルばらである。オスカル様である。試しに、私のタルビーとあわせてみた。こんな感じである。
oscaltalby

 なんつーか、台無し感120%である。しかもとんでもなくでかい。単に邪魔以外のなにものでもない。
 ちなみに、このオスカル様、1999年のタカラの製品。さっきの“ポップアップ”ワシントンD.C.もタカラで、こちらは1995年。もちろん、どちらも現在はタカラのサイトには載ってない廃番商品である。しかし、タカラヅカがまたもや『ベルサイユのばら』をやることだし、いま再び売り出してもそれなりに需要はある…のかもしれない。先のなつかしアニメグッズといい、どうもこの店の商品はどれも周回遅れのトップランナーみたいな微妙なタイムリー感でいっぱいなんである。
 
 
 …しかしまあアレですな、携帯ストラップってやっぱ女のコのためのグッズですな。男のコはコレでしょう。たぶん誰もが憧れた、ロボットですよ。
 じゃーん。
BURIKI1

 やったーっ。かーっこいーっ。
BURIKI2

 宇宙最強だいっ! ブリキだいっ!
BURIKI3

 早速箱から出してみたよ。なんとゼンマイで動くんだぜっ! さすが宇宙最強のブリキロボットだぜっっ!
 
 …ん? ブリキ
BURIKI4

 
 どう見てもプラスティックです。本当にありがとうございました。
 

2005 12 25 [funny face] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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