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本を売る
2〜3ヵ月に一度くらいのペースだけど、ヒマをみつけて古本をぼちぼち処分している。なにしろ本棚がとっくにキャパオーバーで、床に山積み状態なんである。大きな地震でもきたら確実にアウトなんである。なんとかしなくちゃイカンのである。
本を売るといっても、特にいいルートを知っているワケではない。せいぜいブックオ○あたりに持ち込む程度だが、当然たいしてお金にもならない。でかいカバンにいっぱい詰め込んで、その帰りに大盛りラーメンが食える程度だ。それも、ちょっとでも年季が入っていたりカバーが汚れていたりすると「お買いあげできません」となって、すごすごと持ち帰ることになる。
まあ、部屋のスペースを空けることが重要なんだからたとえタダでも引き取って貰える方がありがたい…筈なんだが、ニンゲン欲もあるもので、ブック○フの査定ってたったこの値段かよ、と思ってしまうことも多々ある。
マニアックな本はあまり、というかほとんど持ってないが、絶版本とかちょい珍しめの本はブッ○オフじゃなんだか損した気分にもなるんで、先日から某通販サイト大手のマーケットプレイスなるものに手を出してみた。とりあえず20タイトルほど登録して様子を見ている最中…なんだけど、こちらもそうそう売れそうにないだろうなあ。出品した商品は最大60日後までサイトに表示されるシステムということなんだけど、なんだか全部残りそう(と書いてたら、ついさっき一冊お買いあげ下さった方が。嬉しいっ)。
それにしても、買ってから一度も読んでない本とか、最初の10ページだけ眺めてそのままほったらかしにしている本とか、いやになるほど多いですな(苦笑)。コミックスの場合店頭で中身が見られないので、個人ブログ界隈の評判を読んで買ってみたはいいものの、全然自分の趣味に合わずに投げ出してしまうことも少なくない。また、シリーズものだとダブって買ってしまうことも多い。買う前にもっとよく吟味しろよオレ、などと、本棚を整理するたびに思うんだけど、書店で新刊書を眺めている最中はすっかり忘れてるのよねえ。「この本を買わないと一生後悔するぅ」とか思いこんじゃって、いそいそとレジに持って行き、家に帰ってパラパラと眺め、最初の1ページを少しだけ読み、それで安心しちゃって寝てしまうんである。だ、ダメじゃん。
改めて自分の本棚を見渡してみるに、生涯手元に置いておきたい本って、そんなに多くない。一割どころか一分、もしかすると一厘にも満たないかもしれない。どのみち自分が死んでしまったらただのゴミである。そうでなくても突発的な事故やら不条理な事件に巻き込まれて、明日にでも命を落とす可能性だってある昨今である。残された者が途方に暮れてしまうほどのゴミを大量に遺したまま、この世から去ってしまうのもなんだか無責任なような気もしないでもないんである。いずれにせよ人生の折り返し地点を通り過ぎているのは間違いないし、できる範囲でいいから少しでも身辺を整理していくクセをつけていった方がいいんである。
死の間際、私物といえば最後まで手放さなかった薄い文庫本が一冊だけ…というのが理想なんである。そんな人生の締めくくり方は格好良すぎで自分には絶対似合わないが、ま、想像するのは勝手なんである。文庫本一冊くらいなら遺体と一緒に焼いてもらえるだろうし、それできれいさっぱりおしまい、というのがアコガレなんである。普通に考えてまずあり得ないだろうけど(笑)、まあ、何が起こるかわからんのが人生だしね。
今日も朝から本の整理に汗だくになっていた。これはブ○クオフ用、こっちはネット用と分けていく。簡単に分類できる本はまだいい。困るのは、どっちにも売れそうにないクズ本と、やっぱりいつか何かの役に立つかも…とそのまま本棚に差し戻してしまう本だ。
本気で古本を処分するつもりなら、えいやっとばかりに目をつぶって山をまるごと段ボールに詰め込み、そのまま中身を見ずにフタをして○ックオフ送りにするくらいの思い切りがなければ、到底できるものではない。残念ながら今のワタシにはまだそこまでの度胸がついてないんである。せいぜい、この本はたしか半年前にも処分寸前で思いとどまったよなぁ、という本を今度こそはと思う程度である。で、そういう本に限って、数週間後に急に必要になって、夜中に血眼になって本棚中を探しまくる羽目になるんだが(笑)。
とにもかくにも、目の前の本の山を一心不乱に崩していく。下敷きになっている本をずりずりと引っぱりだしては、二度と読まないと思われる本をどんどんカバンに詰めていく。
そうこうしているうちに夕方近くになってしまった。ありゃりゃ、早く持って行かなくちゃ。と大急ぎで支度をし、バイクにまたがって○ックオ○へ。
今日は新刊コミックスが比較的多めだったせいか、思っていたよりも少しばかりよい成果だった。しかし、こっそりまぜておいたボロい文庫本はやはり引き取ってもらえず。ちくしょー、やっぱきっちり見てるよなあ(笑)。
まあともかく一仕事終えた気分でホッとして、喫茶店に寄ってゆっくりと一服。カバンも軽くなったし、文字通り肩の荷もおりたのですっかり良い気分で帰ってきたのだが、家に帰ってドアを開けたとたんにこう↓なった。

そういや部屋中に本の山を崩しっぱなしだったよぉぉぉぉぉおおおお(泣)
2006 05 28 [booklearning] | permalink
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comments
ほんと、本ってどんどん増えていきますよね・・・。
私もけっこう大きい本棚を持っているんですが
気がつくと全然入り切らなくなってて、
もう文庫本なんかは本棚の上に平積みですよ・・・。
それでも、あっという間にそこも一杯になり、
防災上もヤバイぞ、ということになって
泣く泣く処分しに行く訳ですが・・・。
でね、何がツライって、独身時代は本棚は全部私の本で詰まってたんだけど
結婚してからはダンナの本も一緒に入る訳ですよ。
いくら夫婦でも本の趣味は違う訳で、彼はコミックとか車雑誌なんかを
丁寧にとっておく人なんですが、私にとってそれらの本は
「読み終わったら即処分」なジャンルなんですね。
だから、こんなコミックや雑誌ごとき(笑)のために
私の大切な本を処分しなきゃいけなかったりするのが
時々ものすごくガマンならなかったりするんですね。
私が「こんなもん」と思う本でも彼にとっては大切な本なんだろうなと思うと
「ちょっとは処分してよ!」と詰め寄る訳にもいかず。
でもねえ、確かにいくら気に入った本でも棺桶まで持ち込めないですもんね・・・。
本って場所を取るし重いし、本当に困りものですね。
かと言ってデータで残すってのも何か違うような気がするしなあ。
posted: しのぶ (2006/05/30 0:33:02)
コメントありがとうございます。
あ〜、それは確かにツライですよねぇ。私も、一時期までは雑誌もきちんと保管していたんですが、ある時から思い切って捨てることにしました。それでもまだ、いくつかの雑誌はバックナンバーが何年分も残ってるんですけど(汗)
>かと言ってデータで残すってのも何か違うような気がするしなあ。
本棚ぐるっと見回して、これ全部ZIP圧縮できたら相当容量稼げるよな、などとつい思っちゃいますね(笑)。
てなこと言いつつ、すでに単行本で持っているのが文庫化されたので買って、で、もとの単行本を処分するかっつーとやっぱり未練が残ってそのまま置いてたり…てなモノもあります、ハイ(爆)。
posted: とんがりやま (2006/05/30 12:52:15)