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この人物のオモテとウラ
…と、まんま日刊ゲンダイなタイトルですが(笑)、お久しぶりの<飛び出しboys & girls>ネタであります。
晴れの日も雨の日も台風の日も雪の日も、一年三百六十五日、日夜道路に飛び出し続けている我らが<飛び出しboys & girls>ですが、彼ら彼女らのほとんどは、車道のどちらから見てもそれとわかるように、ちゃんと板の両面に描かれているわけですね。で、既製品つーか大量生産品ならどちらから見ても同じキャラなんですが、手作り<飛び出しboys & girls>の場合はそうもいかないわけでして。
なにしろ地元PTAの方々による、シロートならではの手仕事ですからね。おふくろの味っつーか手技のぬくもりっつーかハンドメイドの味わいっつーか、全く同じ顔を描け、と言ってもそりゃ要求する方が無茶でおまんがな、な世界なんであります。
ナンバーワンよりオンリーワン(ちょっと古いけど)。そんな「世界に一つだけ」の、めくるめく家内制手工業ワールドを鑑賞してみましょう。ついでに彼らの人物評価も独断と偏見で決めちゃいます。題して『人は見た目が九割』…違いますかそうですか。

まずはオモテとウラにさほど違いのない例から。この少年、右腕はどーしたんだというツッコミはさておき、顔の方はおとなしそうなお坊ちゃん顔であります。ママの言いつけはきちんと守るよボク、という感じかな。学校でいじめられてなきゃいいですが。
では、そんな彼のウラの一面はというと。

ふむ。ちょいと眉毛が濃くなった? オモテよか意志は強そうな気がする。まあ、どっちにしろ塾にはまじめに通ってそうですな。得意科目は算数と見た。

お次。ちょいぽっちゃり体型の女の子。いかにも快活で、体育が好きそう。みんなをまとめるのがうまいので、クラス委員とかやってるかもしれない。

…と、ウラに回ると、あれれ、男の子にも見えるなあ。それともボーイッシュな女の子かな。まあ、どっちだかにわかに判別できない子供っていますわね。
話は変わりますが、服・腕・ズボンと、支え棒がちゃんと塗り分けられているあたり、仕事が細かいです。

お次はこの子だ。だんだんやんちゃそうになってきたぞ。えーと、好きな科目は、社会科でいいや(適当)。それにしても、片腕を描かないのはこの地域のデフォルトなんでしょうか。
この子の場合、ウラを最初に持ってきたのはワケがあります。というのも、オモテに回ると…。

ああああ。片目負傷してますよお。痛いよお。いかにも元気がなさそう。さっさと病院へ行きたまへ。

この子はアレだ、宿題とかまずやんないな。昼休みになったらとたんに元気になって、給食を大急ぎでかっくらうと、真っ先に校庭に飛び出すって奴だ。先生からはヘラヘラしてんじゃねえ、とか怒られてそうだな。でもって通知簿にはきっと「落ち着きがない」と書かれてると思う。明るくって冗談好きなのでクラスの人気者だけど、意外にモテなかったりするんだなこれが。

と、ウラに回ると、おや、意外にしっかりしてそうじゃないの。サッカーが上手そうだな。勉強もしろよ〜。

支え棒がなくなって、道ばたに置かれた…というかほとんど廃棄物寸前、といった感じの飛び出しboy。もはや彼に注意するドライバーはいませんが、それでもけなげに走っております。後頭部がすごいな。

こ奴のウラは怖いぞ。顔にクギが刺さってる…!! 将来はブラック・ジャックだな(をいをい)。
ところで、ここまでずっと一品製作モノを鑑賞してきましたが、実は大量生産系にも<オモテとウラ・ふたつの顔>を持った子がいるんですねえ。

さすがにイラストにソツがありません。個性はないですが、記号としての「子供」の表現としては過不足ないでしょう。頭がやたらでかいのは、黄色い帽子を目立たせるためのデフォルメですね。
で、この女の子、実はウラに回ると…

なんと男の子にヘンシーン! 実に見事な男女雇用機会均等法。厚生労働省も安心の、さすがはプロのお手並みって作例なのでありました。
まあしかし、鑑賞していて面白いのはやはり手作り系ですわな。で、最後に、今回のとっておきをひとつ。

…えーと、これはひょっとして「あたしンち」のお母さん? じゃないか。ともあれ、フキダシ付きってのは非常に新鮮であります。
ただ、この人、車で走っていると全然気がつかないんですよね。色も地味だし。周辺をぶらぶら歩いていてようやく彼女がいることに気がついた次第。こういう目立たなさってぇのは自身のアイデンティティに関わる重大問題なような気がするんですがどうなんでしょうか。問いかけてどうする。
ちなみにこのお母さん、ウラもオモテも全く同じでありました。陰ひなたのない人物としてご近所でも評判なんでしょうな。そのわりには眼がイッちゃってますが。
もひとつオマケ。このパンダはちょっと怖いかもしんない。

2006 05 08 [funny face] | permalink
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comments
私としてはやはり、ご近所でも評判のウラもオモテも全くないお母さんに清き一票を投じたい。眼がイッちゃってるぐらい、それがどーした、と云えないぐらいイッちゃってますな、ほんとに。
posted: 社長 (2006/05/08 19:17:20)
コメントありがとうございます。
惜しむらくは、このヒト、ほとんど気づかれてないんですね。しかしまあ、この強烈なインパクトのままでもっと目立ってしまったら、かえってドライバーの注意を逸らせてしまって危険なのかもしれません(笑)
posted: とんがりやま (2006/05/08 20:35:07)