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[live]:ケンドー 一直線

 

Kendo_01

 
 アイリッシュフルート/ホイッスル奏者の hataoさん、ブズーキ/フィドルの赤澤淳さんと、タブラ奏者の Nantha Kmar さんとのセッションライブを観てきました。《ケンドー 一直線》という、わかったよーなわからんよーなビミョーなタイトルなんですが、普通に“ケルト&インド”って意味でいいんですよね? ライブの途中に竹刀持った男が乱入するとか、そういうハプニング系じゃないっすよね(^^;)?
 
 
 Nantha さんは以前 At The Cross Roads というエントリで書きましたが、あのときは来日直後、今回は離日直前ということで、彼の2ヶ月近くの滞在期間のうち、いちばん最初といちばん最後のコンサートを観たことになるのでありました。気のせいかすっかり馴染んでリラックスされていたような。そういえば客席には、あの日の共演者だった Carlos Guerra さんの姿も。
 hatao さんが Nantha さんに出会ったのもあの永運院でのライブで、スケジュールを合わせてようやくギリギリで共演が実現したとのこと。「タブラとのジョイントは長年の夢でした」とMCで感慨深げに語ってらしたのが印象的でした。
 
 
 第一部、ジグからはじまってポルカやスライド、リール等々、アイリッシュ・ダンス・チューンの代表的なリズムをいろいろ演奏します。Nantha さんは曲によってガンジーラ(北インドの鈴付き片面太鼓)とタブラ(写真上)を使い分けますが、いずれも鮮やかな指さばきで自在にリズムを操ります。あ、そういえば永運院で使っていた壺の楽器「ガタム」は今回はないんですね。
 セッション慣れ、というと変な言い方かもしれませんが、「どんなジャンルのどんなリズムでもなんでもこい」みたいな自信が全身から溢れていて、まぁ安定感のあること。これが Nantha さん独自のスタイルなのか「インド音楽」そのものの懐の深さから来ているものなのか、おそらくはその両方なんでしょうけど、気がつけば音楽をリードし、ぐんぐん引っ張っていくあたりが何ともスリリングでした。
 
 第二部は Nantha さんのソロから始まる長〜い即興。アイリッシュのお二人は控えめに「なんちゃってインド音楽」と言ってましたが、なかなか聴き応えのあるセッションでした。ただ惜しむらくは、会場がライブ目的以外の客もいるパブなのでしょうがないんですけど、繊細なソロや楽器間の掛け合いがとてもいい感じになって、ぐぐっと音楽に入り込みたくなる、ちょうどそのときに背後から「ぎゃははははは」っつー甲高い歓声が何度も響いたのはかなり残念(;_;)。出演者もちょっと苦笑いしてましたけど。
 それこそ永運院のような場所でだったら、演る方も聴く方も十二分に集中できたことでしょう。それを思うとやや不満は残ります。まあ、それを言っちゃーおしめーよ、なんでしょうけど。
 
 
 ラストはザッハトルテのアコーディオン奏者、都丸さんが飛び入り参加。ギリシャの7拍子のホロとアイリッシュのぶっぱやいリールを目茶苦茶元気いっぱいにプレイ。やっぱりパブでのライブだと、こういうにぎやかなナンバーの方が盛り上がりますわね。Nantha さんもノリノリでした。
 
 それにしても Nantha さんすっげーかっこいいです。7月に観たときよりも目つき顔つきがさらに精悍になっているように感じたのは気のせい? 
 
Kendo_02

 
 いやあしかし、この人のタイコは、もしもチャンスがあるならまた聴きたいですねぇ。いつかまた、どこかで出会えたらいいな。
 
 (2006年8月28日・京都アイリッシュパブ field にて)

2006 08 29 [face the music] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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