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[live]:秋の Celtique Baroque

セルティック・バロックのライブに行ってきた。このバンドとしてのコンサートは正確には3度目なんだそうだが、うち1度はプライヴェートな性格のものだったそうで、一般の観客として聴けるのは6月のデビュー・コンサート(そのときの感想文はこちら)に次いで2度目となる。
今回の会場は大阪・ミナミのフィドル倶楽部。すぐ近所にはアメリカ村をはじめとするナウなヤング(^^;)のお洒落スポットがたくさんあるにぎやかな街だが、ここはシックでアンティークなビルの3階にあって、まったりくつろげる。
ここはその名の通り、ジャズからジプシー・ヴァイオリンまで、フィドルに関するライブが多い会場なんだけど、前回ゲスト参加されていたフィドラーの方は今日はおやすみ。レギュラートリオ+ゲストヴォーカルの4人編成だった。
レパートリィには大きな変化はないものの、初回ライブと比べるとバンドとしてずいぶんこなれてきたというか、リラックスした雰囲気の中にも演奏にしなやかさが加わって、いい感じ。どちらかというとみなさんシャイな人たちばかりなんだけど、各々の個性も少しずつ出てきたように思った。前にも書いたけど、メンバーのひとりが東京の方なのでそんなにしょっちゅう顔合わせできないのだが、そのぶん腰を据えて息長く続けようという姿勢がはっきりしているあたり、オトナのバンドだなあと思う。
オトナといえば、やはりチェロが加わっているのがサウンド面で非常に大きい。個人的にウッドベースやチェロなどの低音系弦楽器が好きなせいもあるんだろうけど、河原さんのソプラノに星さんのチェロの低音がぐっとかぶさると、えもいわれぬ美しさでぞくぞくしてしまう。そういえば、ダーヴィッシュとヴェーセンが生み出した名曲で、今やアイリッシュ・セッションの定番ともなっている〈Josefin's Walts〉を今回取り上げていたが、あれのチェロ・ヴァージョンは初めて聴いた。少しテンポを落とし語りかけるように演奏されたこの曲を聴けただけでも、足を運んだ価値があったと思う。
客席に大工哲弘さんが来ていて、ひょっとして飛び入り共演も…みたいな話もあったらしいんだけど、残念ながら今回はお預け。
しかしもし実現していたら、この面子ではたしてどんな音楽を作っていたんだろうな。私には全く想像がつかないだけに、いつか再びあるかもしれない次の機会に、ちょっとどきどきする。
(2006年9月16日・フィドル倶楽部にて)
2006 09 17 [face the music] | permalink
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