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ピクトさんに花束を

●ピクトさんの本
内海慶一著/BNN/2007年4月刊
ISBN978-4-86100-504-6
装丁・デザイン:中山正成(2m09cmGRAPHICS)
わたしのお気に入りウェブ・サイトのひとつ、日本ピクトさん学会が本になった。ウェブやブログの書籍化もずいぶん一般化した昨今だけど、まさかこれが本になるとは。
どういう内容の本なのか、は上にリンクした学会のオフィシャル・サイトおよび版元の紹介ページを覗いていただくとして、購入前にわたしがちょっと気になっていたのは、さてこの本は本屋さんのどのコーナーに置かれるのだろうか、ということだった。
たとえば、ここ一ヶ月以内にわたしが探した本でいえば、石井哲・写真/大山顕・文『工場萌え』(東京書籍/2007年3月/ISBN978-4-487-80163-3)。あるいは、とり・みき『街角のオジギビト』(筑摩書房/2007年1月/ISBN978-4-480-81654-2)。いずれの本も、深く考えるとどの棚に置けばいいのか迷ってしまう。実際、けっこう書店内をウロウロした。
『オジギビト』は著者が漫画家だからコミックスのコーナーにあるかとアタリをつけたんだけどそこにはなく、じゃあサブカルかと行ってみたけどそこにもなく、結局デザイン書コーナーで発見した。デザイン書。いやまあ間違いとはいわないけど、なんか微妙な気も。
『工場萌え』は『ピクトさん』とおなじくウェブサイトがベースになっているので、まずはウェブ本が揃っているサブカル棚を見て回ったけど、見あたらない。結局この本を見つけたのは写真集のコーナーで、今年度の木村伊兵衛賞受賞作品と一緒に並んでいた。いや、この本は確かにとても美しい写真集ではあるんだけど。いいのか木村伊兵衛のヨコで。いっそのことこっちを受賞作ってことにしてしまうとか。それはダメか。
で、『ピクトさん』である。発売日に書店に走ったので、ひょっとすると今月の新刊コーナーにででんと山積みかな、とも思ったが、わたしが行ったジュンク堂書店ではその日、どなたかのサイン会をやっていて、新刊書コーナーはその著者の本で埋まっていた。うん、こういう「ツキのなさ」はいかにもピクトさんらしい。
で、ウェブ本だしと思い直してサブカル関連棚に移動。けれどオタリーマンはあるけどピクトさんはなし。うーん、もしかしてまだ入荷してないのか。
版元がBNNであることを思い出して、もしやまかり間違ってコンピュータ書のコーナーに置かれてはしないかと移動したものの、ここにもなし。
で、ふととなりのデザイン書の棚を眺めると、ピクトグラムのコーナーにあるではないの。いや、ストレートに考えるとその通りなんですけどね。どうも「ピクトさん=ピクトグラム」というアタリマエの思考ができないカラダになってしまっているようで。いかんいかん。
もしわたしが書店員だったら、これら三冊の本は同じコーナーに並べてしまうだろうなあ。実際、読者層はかなり重なっていると思うんですがいかがなもんでしょ。
ともあれ、無事入手して、ニヤニヤ眺めている最中であります。
わたしはピクトさん学会に何度か投稿しておりまして、サイトの方にも数点掲載していただいているんだけど、書籍版にも取り上げられているのが個人的に嬉し恥ずかし、なんであります。個々の写真にはクレジットされてませんが、巻末にはちゃんとわたしの名が。いやどうも、ありがとうございます。とはいえ、わたしの撮ったのがどれだったか、実はよく覚えてなかったりしてますが(笑)。
ということで、本書の書影を撮影するため、ロケを敢行(爆)しました。上の写真がそれです。横断歩道そばの歩行者用押しボタン機の上に本書を載っけて、パシャパシャと。
しかし「ピクトさん」といえばもっとひどい目に遭ってなきゃなあ、と思い直してロケ場所を変えて撮ったのが下の写真。4つ並んだ図柄のうち、左上のは「ピクトちゃんの放置プレイ系」ってとこで、会長、いかがでしょうかぁ。

2007 04 21 [funny face] | permalink
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comments
素晴らしい記事、そして写真・・・
取り上げていただいてありがとうございます。
私もどの棚に置かれるか気になってました。
ピクトグラム関連の棚に置かれてましたか。
なんか他の書籍に申し訳ないです。
そういえば「工場萌え」は、うちの近所の書店では
土木の棚に置かれてました。
いろんな意味で間違ってます。
posted: 内海慶一 (2007/04/21 17:46:34)
あはは、ダム本の方なら土木でも納得ですけど、工場はねえ。
「ピクトさんの本」を、たとえば公共福祉関連の棚に置く本屋さんがあったら尊敬するかもしれません。いや、あくまで「かも」ですけど。
posted: とんがりやま (2007/04/21 20:14:36)
肝心なことを言い忘れてました。
ご購入いただき、ありがとうございました。
それにしても、この2つの写真は本当にうれしいです。
何度も見てしまいます。
posted: 内海慶一 (2007/04/21 22:18:15)
あわわ、そういえばわたしの方も肝心なことを言い忘れてました。
ご出版、おめでとうございます!
写真を褒めていただいて恐縮です。「ピクトさんとピクトさんの本とのツーショット」ってアイデアが出た時点で「勝ったな」と思いました。誰と勝負してるのかよくわかりませんが。
本のロケって面白いです。道行く人たちのあからさまに不審そうな眼差しさえ気にしなければ、ですが。みなさんぜひお試しを…って誘ってどうする。
posted: とんがりやま (2007/04/21 22:39:59)