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[exhibition]:モダーンズ

 
Moderns
●ああ!美しきモダーンズ —東西新世代女性たちの装い—
 2011年01月27日〜04月03日 神戸ファッション美術館
 
 今からおよそ100年前、1910年代から40年代にかけての女性ファッションを紹介する展覧会。おなじみポール・ポワレやココ・シャネルのドレスから中国のチャイナ・ドレス、大正時代の着物まで、標題通り東西の当時の最新ファッションを一通り観ることができます。けっこう期待して出かけたんですが、ただでさえそれほど広くない神戸ファッション美術館の半分ほどのスペースでの展示(のこりは常設展示)だったので、思っていたよりかは点数も少なく、いささか拍子抜けではありました。衣装の展示が主体(+香水瓶とか)で、当時の時代背景を感じさせる展示物がそれほど多くなかったのもその一因かなあ。まあ、往年のシャネル・スーツとか観られたのはよかったけど。
 
 この展覧会のポスター・チラシのイラストレーションを担当したのはグレゴリ青山さんで、会期中、おまけとして「グレゴリ青山のモダン画廊」が同時開催されてます。個人的には、こっちの方が興味深かった。
 グレゴリさんが現在「月刊flowers」に連載中の作品『マダムGの館』の原画や、本展ポスターの下絵/原画も面白かったんですが、個人収集品という当時の雑誌などの資料が、どれもこれもすばらしい。わたくし、グレゴリ青山さんの著作はこれまで『ナマの京都』一冊しか読んだことがなかったんですが、へええ、もともと学生時代から“モダニズム大好き”な方だったのね。
 
 で、館内で『マダムGの館』も売っていたので、迷わず購入。家に帰ってから一気に読みふけってしまいました。上の写真、手前の本がそれ。
●マダムGの館 月光浴篇 グレゴリ青山著 小学館 2010年7月刊
 ISBN978-4-09-133297-4
 カバーデザイン:名久井直子
 
 どういう本かというと、いわゆる「耽美」の世界への入門編、といった風情のうんちく付きギャグまんが。本展「モダーンズ」の時代とも重なるアール・デコ期の話題が主ですが、かと思うといきなり現代のインド映画<ボリウッド>への熱狂が飛び出したりして、作者の趣味嗜好が全面に押し出されています。そのあたり、耽美で猟奇で淫靡で…という世界観からは少しばかり逸脱しているところもあって、作者独特のヘタウマ画ともあいまって軽く入りやすそうなのが特徴かも。
 取り上げられている主な話題は乱歩/三島の「黒蜥蜴」、高畠華宵、戦前の上海(と江青女史)、中井英夫、山名文夫、李香蘭、竹久夢二、竹中英太郎、太宰治、さらには月光や薔薇や雨や風といった自然界。それに猫、上述のボリウッドなどなど多岐にわたっています。いやあ、耽美派少女漫画の王道モチーフが勢揃いしてますなあ。
 モダニズムって観点からいえば、キネマやレビュウやサーカスや、あるいは少女歌劇とか日劇ダンシングチーム(…はもう少しあとになるかな)とか、あるいは川端康成の浅草紅團だとかあきれたぼういずだとか、まだまだ美味しいネタには事欠かないはずです。そのあたりは次巻以降のお楽しみでしょうか。
 
 話を展覧会の方に戻せば、常設展示の方が滞在時間が長かった(^^;)。民族衣装コーナーも良かったし、18世紀から現代までのファッションの変遷を短く紹介した展示も見応えがありました(オートクチュールってやっぱ素敵だわねえ〜(はぁと))。3階にあるという図書館の方は今回は立ち寄らなかったんですが、今度行く機会があればそっちも覗いて見ようかな。
 


2011 03 01 [design conscious] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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