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[告知]Paseoフラメンコ12月号に寄稿しました(追記あり)

 
 来年(2013年)5月、マリア・パヘス舞踏団が最新作『Utopía(ウトピア)』をひっさげて来日します。これに先立ち、フラメンコ専門誌『Paseoフラメンコ12月号に、紹介記事を書かせていただきました。
 
Paseo_201212●Paseoフラメンコ No.342(2012年12月号)
 発行/株式会社パセオ ISBN978-4-89468-284-9
 デザイン/大宮直人(RUHIA)
 
 
Paseo_pages_201212 写真もたっぷりの全6ページ。今回はテキストだけでなく、写真セレクトとページデザインまでやらせてもらいました。ていうか、わたくしレイアウトから入る方が書きやすいんですね。文章だけを書いてると終わりがぜんぜん見えないけど、先に割り付けをやっておくことで全体像というかゴール地点がつかみやすくなって、ようやく文章をまとめる気になるという。これってヘンなのかな?
 
 
 ま、そんなことはさておき。
 
Brazil 今回の新作の特徴は、なんといっても建築家オスカー・ニーマイヤーにインスパイアされた舞台作品であること。これに尽きます。
 雑誌の方にはニーマイヤー建築の写真はいっさい載ってませんので、かわりにこのブログで紹介しておきます。掲載する2点の画像はWikipediaから拝借しました(リサイズしてます)。その他の作品や、ニーマイヤーの詳しい経歴などはWikipedia日本版からどうぞ。左の写真は「ブラジリア大聖堂(1958年)」、右下は「ニテロイ現代美術館(1996年)」。ユニークなフォルムをもったこれらの建築作品はたいへん強烈なインパクトを持っていて、まさしくワン・アンド・オンリー。いちど見ただけでもずっと忘れがたい印象を残す建築作品たちです。
 
Museu_de_arte ブラジル出身の建築家、オスカー・ニーマイヤーはなんと1907年生まれ。この12月で満105歳を迎えいまなお現役の建築家として世界各地で活躍中という、驚くべきひとです。1952年にル・コルビュジェらとともにニューヨークの国連本部ビルを設計。その後56年から60年にかけては故郷ブラジルの首都、ブラジリアの多くの建築群を手がけ、それらは87年にユネスコの世界文化遺産にも登録されました。生きてるうちに自分の作品が世界遺産になるってどんな心境なのか、余人には想像もつきませんが、文字通り「生ける伝説」と呼んでいい人物でしょう。
 
 そんな建築界の巨匠とフラメンコ・ダンサーがどういう経緯で出会ったのか、そして建築とダンスが舞台上でどう結びつけられているのか。記事ではそのあたりを中心に、『Utopía』という作品の解題のつもりで書きました。さらに言うと、作品名はもちろんかのトマス・モアの古典『ユートピア(初版は1516年と言うからざっと500年前!)』から来ているので、その意味も考える必要があります。
 一見すると脈絡がなさそうなこのみっつ——モア/ニーマイヤー/パヘスの三題噺を、どういうぐあいに結びつけたらすっきりとまとまるかを考えつつ、稿をすすめたつもりです。
 
 本作品は、マリア・パヘスのファンはもちろん現代建築好きにも、あるいはこれまでダンスに興味がなかった人たちにも…というか、そういう人にこそ「体験」してもらいたい作品に仕上がっているのではないかと思います。記事でも少し触れていますが、本作は2012年のヘレス・フェスティバルで「観客賞」を得ています。批評家好み、通好みの気むずかしい作品なのではなく、一般の観客にもっとも支持された作品だという事実。マリア・パヘスの『Utopía ウトピア』は「ふつうの人」こそがいま観るべき作品だと、わたしは思っています。
 
 * * *
 
 東京公演のスケジュールはすでに発表されています。
○2013年05月18日(土)18時〜/19日(日)15時〜
 Bunkamuraオーチャードホール
 チケット一般発売は2012年12月09日から。

オーチャードホールのサイトでは、オフィシャル制作のダイジェスト映像も観られます。
 
 …つか、現時点ではまだインフォメーションがないようですが、関西公演はないものか。来年5月だったら、リニューアル工事のため長らく閉館していた大阪フェスティバルホールもすでにオープンしてることだし、いや別にシンフォニーでなくてもどこでもいいんですけど、ぜひ東京以外でも踊ってほしいものです。
 

【2012年12月6日追記】
 オスカー・ニーマイヤーさんが誕生日を目前にして亡くなられたそうです。

訃報:オスカー・ニーマイヤーさん=ブラジルの建築家
毎日新聞 2012年12月06日 17時09分

 オスカー・ニーマイヤーさん104歳(ブラジルの建築家)5日、肺炎などのためリオデジャネイロの病院で死去。

 1949年着工のニューヨークの国連本部ビルの設計に携わったほか、60年に首都移転したブラジリアの大聖堂や国民会議議事堂などを設計。ブラジリアは87年、世界遺産に登録された。

 リオデジャネイロ生まれ。近未来的な建築の特徴である「自由で官能的な曲線」は、リオデジャネイロの山、大西洋の波、女性の体に触発されて生み出されたという。

 共産党を支持し、キューバのカストロ前国家評議会議長の友人。ブラジル軍政時代(64〜85年)は政府の共産主義者に対する迫害から逃れるためフランスなど海外に亡命した。【メキシコ市・國枝すみれ】毎日jp


 間違いなく20世紀を代表する巨人のひとりでした。4年後のリオ五輪をさぞ楽しみにされていたことと想像しますが、それも叶わぬこととなりました。マリア・パヘスがぎりぎり「間に合った」ことが、せめてもの慰めでしょうか。 合掌。
 
【2013年01月09日追記】
 兵庫公演も決まったようです。
○2013年05月25日(土)14時〜
 兵庫県立文化芸術センター KOBELKO大ホール
 チケット一般発売は2013年01月27日から。
 

2012 11 19 [dance around] | permalink このエントリーをはてなブックマークに追加

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